清田 直幸

COMPACT41では、10月4日(土)から11月1日(土)まで、清田直幸による展示「在る たより」を開催いたします。
清田は、日常生活の中で当たり前に存在する“感覚”に焦点を当て、その感覚とのコミュニケーションを探る作品を制作してきました。ジャンルや領域にとらわれない幅広いアプローチを続けています。
ふとしたことから感じる、彼らの存在感。
そこにいなくとも、物理的に、感覚的に、主観的に、実質的に、
その人々を感じる要素たちの関係性とはなんだろうか。
存在しないことで、存在が浮かび上がる、それぞれが持つ佇まいの気配。
本展では、清田がこれまでの活動を通して出会った友人たちの作品とともに、各人をイメージして集めたピースを組み合わせた立体作品を展示します。また、テキストでも各人を表現し、立体、テキスト、そして友人たちの作品群が会場内の意味のある場所に配置されます。
「直接目には見えないけれど、確かに存在するもの」をテーマに、いくつかの方法で感覚のコミュニケーションを試みます。
清田ならではの、物理的な制約を超える感覚は、インターネットによって世界中と容易に繋がれるいまの時代だからこそ、改めてそれを考えるきっかけを与えてくれます。本展のDM(案内状)には封筒に古切手があしらわれ、まるで遠方から便りが届いたかのような懐かしさを漂わせます。あえてURLやQRコードを用いずに作られた、その手作りの一点物のDMは確かに受け取り手のもとへ届き、展示への道しるべとなります。清田の視点は、私たち鑑賞者にも向けられています。
空間に散りばめられたヒントをたよりに、「そこに存在しないからこそ感じられる感覚」に触れていただければ幸いです。
開催情報
会期:2025年10月4日(土)〜11月1日(土)
時間:12:00〜17:00
休廊日:日・月・祝日(※臨時休廊あり。最新情報はInstagramをご確認ください)
会場:COMPACT41(東京都練馬区上石神井4-25-4)
アクセス:西武新宿線上石神井駅・武蔵関駅より徒歩10分
入場料:無料
アーティストプロフィール
清田 直幸
人が五感を通して関わることで、 「想像することを喚起する機能を持つプロダクト」へのアプローチを探求する。多摩美術大学でプロダクトデザインを学んだ後、スイスへ渡り、ジュネーブ造形芸術大学(Haute École d’Art et de Design)のMaster Espace et Communicationで2年間を過ごす。
イタリアの Salone del Mobile.Milanoやオランダの Dutch Design Week 2024でKIKAの展示、フランスの Maison&Objet Paris 2025では 1000 Vases に選出されるなど、国際的な舞台で作品を発表。また、日本外務省主催の KAKEHASHI Project に選ばれ、ニューヨーク、シンシナティ、ロサンゼルス での作品発表や、2022年にはフィンランドでのレジデンス制作など、活動の場を世界へ広げている。 国内では、代官山 T-SITE での展示や、埼玉県川口市で開催される町工場芸術祭を通じて、地元の職人や企業と協働し、花器、家具、オブジェなど多彩な作品を制作している。
関連イベント
”在る たより” のオリジナルお菓子とトークショー:10月15日(水)14:00〜
展示テーマをより深く体感していただける特別なひとときです。
味覚を通じた作品との出会いに加え、作家との交流も予定しています。
※味覚体験は先着順でのご案内となります